ネットとグロス。

もしこのことばを女子高生に聞いたとしたら、「インターネットとリップグロスの省略形」と答えるのではないでしょうか。

確かに、これも正解なのですが、それ以外にも意味があるのですよ!

ご存知の方も、そうでない方も、意外に知らないネットとグロスの違いをご説明します!

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ネットとグロス、一体どういう意味?

では、ネットとグロス、この2つのことばの意味をご説明しましょう。

まずわかりやすいグロスから。

グロスとは英語単語Grossのこと、「全体で、総体で」といった意味になります。

一方ネットとは、英単語Netのこと。「正味の、中身だけの」といった意味になります。

簡単にいうと、グロスは「総計」、ネットは「正味、実質」ということです。

はてなマーク

出典:photo AC

実際にどういう風に使えばいいの?

ネットとグロスの意味がわかったような、わからないような・・・。

ことばだけだとわかりにくいので、具体例をいくつかご紹介しますね。

まず一番わかりやすいお給料で説明してみます。

簡単にいうと、「額面金額」がグロス、「手取り金額」がネットということになります。

「そんな説明だけではわかりにくい!」という方、ご安心を。

もし給与明細書がお手元にあるようでしたら見ていただきたい点が3つあります。

まず給与明細書には名称が若干異なる場合があるかもしれませんが「支給額計」と「控除額計」、「差引支給額」というのがあると思います。

「支給額計」というのは、基本給や職能給など、会社から支給されるものの総合計となります。

この金額をそのまま給与として支給されると嬉しいのですが、この「支給総額」から、健康保険料やら厚生年金保険料など、様々な項目でお給料から天引きされていると思います。

この天引き合計が「控除額計」ですね。

給料明細

出典:photo AC

実際に私たちの手元に支払われる金額は、「支払額計」から「控除額計」を差し引いた「差引支給額」となるわけです。

つまり、「支給額計」がグロス、「差引支給額」がネット、ということになるわけです。

ネットとグロスは、お金だけで使うものではなく、重量でも使われています。

袋に入ったお菓子などには「Net 100g」と記載されている場合があります。

この場合のネットとは、「袋などの包材の重さを差し引いたお菓子だけの重量」ということになり、グロスは「包材も含めた商品全体の重さ」となるわけです。
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どんどん例を挙げていきましょう!

私は以前損害保険会社に勤めていました。

今はインターネット契約という保険会社と契約者が直接契約することも多くなりましたが、私が勤めていたころは、損害保険会社と契約者の間に保険代理店が入り、契約書を保険代理店が作成して保険料を集金し、契約書と保険料を保険会社に提出という流れでした(かなりおおまかな説明です)。

保険代理店は、契約者との事務処理を担当してくれることへの報酬として保険会社から「代理店手数料」を受け取り、保険会社は保険料から代理店手数料を引いたもので万が一に備える、という仕組みです。

このケースでいうと、契約者が支払う保険料がグロス、保険料から代理店手数料を差し引いたものがネット、ということになります。

保険料という形に見えないもので説明しましたが、これは商品でも同じこと。

商品の売り上げの全額がグロス、そこから様々な経費や値引きを差し引いて実際に受け取る利益がネットということになります。

OKサイン

出典:photo AC

最後に車好きの方にとってわかりやすい例を・・・。

車の馬力には「グロス値」と「ネット値」というのがあります。

「グロス値」とはエンジン単体で動かしたときの最高馬力のこと。

しかし、車を動かすにはエンジンだけではないですよね。そこにいろいろな装置をつけて初めて車としての機能を果たすわけです。

しかし、いろいろな装備をつけていくと、当然エンジンにはいろんな負荷がかかってきます。

乗り心地を少しでもよくするために、座席をクッション性の良いものにしたり、楽しくドライブするためにオーディオ装置をつけたりすることで、確実に車の重量は増えます。

手ぶらで歩くのと、重い荷物を持って歩くのでは歩くスピードが変わってくるのと同じです。

ということで、「ネット値」は車を実際に動かすときに出される最高馬力ということになるわけですね。

いかがでしたか?

「正味」と「総計」と日本語で伝えるのもわかりやすくていいですが、様々なシーンで使えるネットとグロスを上手に使ってみてはいかがでしょうか。