帰る家がある。

多くの人にとって、それは特別なことではありませんが、家がないホームレスの人にとっては特別なことでもあります。

「家がないのであれば、公的な援助である生活保護を受ければいいのではないか」と思うかもしれません。

しかし、ホームレスの人は生活保護を受けることができるのでしょうか?

生活保護の受給条件やホームレスの人たちの現状について、調査したいと思います。

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なぜホームレスの人は生活保護を受けないのか?

路上に座るホームレスの人

出典:photo AC

そもそもホームレスの人が生活保護を受ける条件を満たしたとしても、自ら受給申請をしないと1円ももらうことはできません。

では、ホームレスの人がなぜ生活保護を受けないのでしょうか?

生活保護の受給資格や方法について知らない

生活保護は、あくまでも自分で申請して初めて受給されるものです。

ですので、どのように申請すればいいのかを知らないと、申請するにもしようがないのです。

「スマホで調べてみよう」という風に、情報を得る術がないというのが現状です。

手続きを支援してくれる人がいない

生活保護を受ける意思があったとしても、体調があまりにもひどくて自分一人では役所に申請しに行けない場合もあります。

しかし、一緒に行ってくれる人がいないため、行くこともできないのです。

ホームレスの救援を行っているNPO団体もありますが、電話でコンタクトを取ることは難しいですし、かといって歩いてすぐの距離にその団体がない限り、助けを求めることも難しいのです。

生活保護を受けられない事情がある

生活保護を受ける際に、必ず役所で確認されるのが「家族の援助は得られないのですか?」ということ。

しかし、ホームレスの人にもそれぞれ事情があります。

家族から逃げるようにしてきた人であれば、家族に連絡を取られたくないですよね。

「家族に連絡を取られるくらいなら、今の生活で我慢しよう」というケースもあります。

生活保護制度に躊躇してしまう

生活保護といえば、私たちが納めた税金で賄われています。

そのため、「お世話になるのは申し訳ない」と、申請することをためらう人も多くいます。

また、生活保護を受給すると、病気など働けない理由がない限り、労働を役所から促されることになり、それを嫌がる場合もあるのです。

仕事をすることに疲れてホームレスを選んだ人にとっては、自由を奪われてしまう、という風になってしまいます。

そのため、「受けたくない」と申請を拒否してしまうケースも・・・。

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生活保護を受けられる条件ってどんなこと?

生活保護法

出典:photo AC

ところで、「ホームレスは生活保護を受けられるの?住所が決まっていないとだめじゃないの?」と思うかもしれませんが、実は住所がなくても生活保護は受けられます。

では、生活保護を受けるための条件とは一体どういうものなのでしょう?

少しわかりやすいことばで説明すると、たった2点だけ!

最低限度の生活を送れるお金がない
お金になるような財産を持っていない

住所については条件にすら入っていないのです。

なぜなら、憲法では私たちは「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を保障されてからです(学生時代に習いましたよね)。

最低限度の生活を送っていないのに、「家がないから申請は却下」なんてことにはならないのです。

ですので、胸を張って堂々と生活保護を受ける権利を主張すればいいのです!

ただ、申請の際にはかなり強い決意を持って臨まなければいけません。

それは役所の対応が適正ではない場合があるからです。

印鑑

出典:photo AC

通常は居住している市区町村の役所へ届ければ、生活保護の申請はできます。

しかし、住所のないホームレスの人が役所に行くと、「住民票がないのであれば、他の役所で手続きして」と、たらいまわしに合うことがあるのです。

人手不足のために、できることなら手間のかかる申請は避けたい、という事情があるためなんですね。

しかし、住民票がその市区町村になくても、申請する権利はあります。

たらいまわしにあって申請の意思が揺るいでしまうのを防ぐためにも、「ここで申請したい」という意思をしっかりと伝えることが大切ですね。

【あと書き】

いかがでしたか?

私たちはいつ「手を貸す側」から「手を貸してもらう側」になるかわかりません。

一人一人が最低限の生活を送れるような、そして最低限の生活を送れるように社会全体で支えあえる国にしたいものですね。