女の子の節句といえば3月3日の雛祭りですよね。
私が幼い頃、2月の半ばを過ぎると、妹とともに祖母が買ってくれた7段飾りのお雛様を用意したものです。
2姉妹だった我が家では、1つの雛人形を共有していて、特に気にすることもなく、それが当たり前だと思っていたのですが、これって正解なのでしょうか?
今回は、知っているようで意外と知らない雛人形について、調べてみたいと思います。
この記事の目次
雛人形はふたりめの娘にも必要なのか、不要なのか?

出典:photo AC
我が家では「雛人形は一家にひとつ」という暗黙のルールだったのですが、実は「雛人形は一人にひとつ」がしきたりなのだそうです。
でも、「あ、そうなんですね。じゃあ、一人にひとつ、用意します!」なんて納得する人は少ないと思います。
私も「ええっ、なんで?」と思ったので、その理由を簡単に説明したいと思います。
今では医療技術が発達し、子どもが幼いうちに亡くなる、ということは少なくなりました。
昔は医療も発達していなかったことにくわえ、戦に巻き込まれたり、貧しいゆえに成長に必要な栄養を得られないなどの理由で、子どもが命を落とすことも少なくありませんでした。
社会情勢が違えど、いつの時代も親が思うことはひとつ、「子どもが災いに遭うことなく、すくすくと元気に成長してほしい」ということです。
そんな親の願いを込めて、紙で作った雛人形をお守りにし、子どもの代わりに災厄を受けてもらい、最後は身代わりになってくれた雛人形を川に流すということが行われてきました。
そんな由来を持つ雛人形なので、子どもが生まれると、その子のためにひとつ、もう一人生まれると、その子のためにまたひとつ、という風に、子どもの数だけ用意するものだったのです。
本来の意味を考えると、一人にひとつ必要というのは、納得できますよね。
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我が家に2つの雛人形は難しい…。なにかよい解決法はない?

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人数分の雛人形を用意したいと思っても、家のスペースを考えると難しい、という人も少なくないはずです。
そんな方のお悩みを解決する方法を2つ紹介します。
省スペースで飾れる雛人形を用意する

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「省スペースで飾れる雛人形って?」と思うかもしれません。
しかし、きっとどこかで目にしているはずです。
例えば、「お雛飾り」というほど大きなものではなく、市松人形やミニチュアの雛飾りを用意したり、立派な雛飾りの横にちょこんと飾ることができるつるし雛を飾ったり・・・。
という風に、大きな雛人形を2セットではなく、大きな雛人形に添えるサイズのものを用意するといいでしょう。
ちなみに、私が学生時代アルバイトをしていた手芸用品店では、雛祭りの前になると、雛人形が描かれたタペストリーを販売していて、それを買い求める方もいらっしゃいましたよ。
子どもが生まれるたびに雛飾りを少しずつ増やしていく
これは、長女が生まれた時にはお内裏様とお雛様を、次女が生まれたら三人官女を、三女が生まれたら五人囃子を・・・という風に買い足していくのです。
横に同じものが2つだとスペースが倍になりますが、縦に増やしても、高さが増すだけで置くスペース自体は変わりませんよね。
もし2人目以降が女の子でなくても、お内裏様とお雛様がそろっていれば、雛飾りとして十分ですし、女の子が続けば、「この子が生まれたときに買ったのか・・・」なんて、ちょっと感慨深さも味わうことができますしね。
姉妹で雛人形の共有してもいいの?
雛人形の由来を聞くと、一人ひとつずつを用意したくなりますが、時代とともに風習が変化していくのは世の常です。
柔軟に対応した「雛人形の共有」は間違いではありません。
あくまでも大切なのは、子どもの無病息災を望む親の気持ちです。
とはいえ、雛人形をひとりずつに用意するのは難しくても、親の子どもに対する気持ちを表すものとして、名前と生年月日を入れた旗や幟を用意する方も増えてきているようですよ。
また、雛祭りのとき以外でも飾って置ける名前入りのオルゴールを準備するご家庭もあります。
たとえ何か誕生を記念するものがなくてもいいんじゃないかと、私自身は思います。
あとがき
妹と二人で、「私たち二人のおひなさま」を飾り、雛祭りが終わったら、「来年また会いましょうね」とふたりで片づける、というのも、大人になった今、とても良い思い出になっています。
考え方はひとそれぞれ。
ご家庭に合った方法を探してみてはいかがでしょうか。